映画『オッペンハイマー』(2023年)登場人物 相関図

作成者: 映画ファン更新日: 5/26/2026
相関図

クリストファー・ノーラン監督による2023年の伝記映画『オッペンハイマー』の主要登場人物相関図。「原爆の父」と呼ばれたアメリカの理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの栄光と苦悩を、マンハッタン計画の指揮から戦後の公聴会による失脚まで描く。第96回アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞など7部門を受賞した。

キリアン・マーフィー、ロバート・ダウニー・Jr.、エミリー・ブラント、マット・デイモン、フローレンス・ピューら豪華キャストが実在の人物を演じる。映画は「核分裂」(オッペンハイマー視点・カラー)と「核融合」(ストローズ視点・モノクロ)の2つの時間軸で構成されている。

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登場人物一覧

J
J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)

J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)

アメリカの理論物理学者。カリフォルニア大学バークレー校の教授。第二次世界大戦中、マンハッタン計画のロスアラモス研究所の所長に任命され、世界初の原子爆弾の開発を指揮した。「原爆の父」と呼ばれるが、広島・長崎への投下後は核兵器の道義的責任に苦悩する。戦後、水素爆弾の開発に反対したことでルイス・ストローズらと対立し、1954年の保安聴聞会でセキュリティ・クリアランスを剥奪された。

エ
エドワード・テラー(ベニー・サフディ)

エドワード・テラー(ベニー・サフディ)

ハンガリー出身の理論物理学者。マンハッタン計画に参加するが、原爆ではなく水素爆弾(「スーパー」)の開発に執着し続けた。戦後は水爆推進派の中心人物となり、水爆に反対するオッペンハイマーと対立。1954年の保安聴聞会ではオッペンハイマーに不利な証言を行った。「水爆の父」と呼ばれる。

ア
アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)

アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)

アメリカの核物理学者・発明家。カリフォルニア大学バークレー校の教授で、サイクロトロンの発明によりノーベル物理学賞を受賞。オッペンハイマーの同僚であり友人。原爆開発中は放射線研究所の所長として貢献したが、戦後は水素爆弾の開発を支持し、反対派のオッペンハイマーとの間に溝が生じた。

イ
イジドール・ラビ(デヴィッド・クルムホルツ)

イジドール・ラビ(デヴィッド・クルムホルツ)

ノーベル物理学賞受賞のアメリカの物理学者。オッペンハイマーとはヨーロッパ留学時代に出会い親友となる。マンハッタン計画への正式参加は辞退したがコンサルタントとして協力した。オッペンハイマーが忙しさのあまり食事を忘れることを心配し、常にオレンジを差し出す良き理解者。保安聴聞会ではオッペンハイマーを擁護する証言を行った。

ニ
ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)

ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)

デンマークの理論物理学者で、量子論の発展に大きく貢献したノーベル物理学賞受賞者。オッペンハイマーがケンブリッジ大学やヨーロッパで学んだ際の心の師。マンハッタン計画にもコンサルタントとして関わり、オッペンハイマーに精神的な支えと知的な指導を与えた。

ア
アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)

アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)

ノーベル物理学賞受賞の理論物理学者。プリンストン高等研究所でオッペンハイマーの同僚となり、核兵器がもたらす影響について語り合う良き相談相手。映画の冒頭と結末で描かれるオッペンハイマーとの湖畔の会話は、核兵器がもたらした「連鎖反応」の本質を象徴する重要なシーンとなっている。

レ
レスリー・グローヴス(マット・デイモン)

レスリー・グローヴス(マット・デイモン)

アメリカ陸軍工兵隊の将校(中将)。マンハッタン計画の軍事責任者としてプロジェクト全体を統括。オッペンハイマーの共産主義者との交友関係を知りながらも、その才能を認めてロスアラモス研究所の所長に抜擢した。機密保持のための区画化を重視し、オッペンハイマーの自由な研究スタイルとは意見が対立することもあったが、信頼関係で結ばれていた。

ル
ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)

ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)

アメリカ原子力委員会(AEC)の委員長。元実業家で野心に満ちた政治家。当初はオッペンハイマーをプリンストン高等研究所の所長に招くが、水爆開発をめぐる意見の相違やアインシュタインとの会話への嫉妬から対立を深める。オッペンハイマーに自分を「靴売り」と揶揄されたことを根に持ち、1954年の保安聴聞会を画策してオッペンハイマーのセキュリティ・クリアランス剥奪に成功。しかし1959年の商務長官就任の上院承認公聴会でデヴィッド・ヒルの証言により否決された。

ボ
ボリス・パッシュ(ケイシー・アフレック)

ボリス・パッシュ(ケイシー・アフレック)

アメリカ陸軍の防諜部将校。1943年にカリフォルニア大学放射線研究所周辺でのスパイ活動の噂を捜査し、オッペンハイマーの共産主義者との繋がりを調査した。1954年の保安聴聞会ではオッペンハイマーに関する自らの捜査について証言し、共産主義との関連への疑念を述べた。

デ
デヴィッド・ヒル(ラミ・マレック)

デヴィッド・ヒル(ラミ・マレック)

シカゴ大学冶金研究所の核物理学者。シカゴ・パイル(世界初の原子炉)の建設に貢献した。日本への原爆使用に反対する請願書に署名した科学者の一人。映画終盤、ストローズの商務長官就任に関する上院承認公聴会で証言し、ストローズがオッペンハイマーに対する「見せかけの裁判」を仕組んだことを暴露。これによりストローズの上院承認は否決された。

キ
キティ・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)

キティ・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)

オッペンハイマーの妻。本名キャサリン・ハリソン。生物学者・植物学者で元共産党員。ロスアラモスでの孤立した生活や子育てのストレスからアルコール依存症に苦しんだが、生涯オッペンハイマーの最大の味方であり続けた。1954年の保安聴聞会では証人として出廷し、検察側の尋問に対して毅然とした態度で夫を擁護した。

ジ
ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)

ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)

スタンフォード大学出身の精神科医でアメリカ共産党員。1936年にオッペンハイマーがバークレー校教授だった時に出会い恋仲になった。オッペンハイマーは結婚を申し込んだが断られ、その後キティと結婚。しかし婚姻後も2人の関係は続いた。1944年に自ら命を絶った。彼女との関係は後のオッペンハイマーの保安聴聞会で共産主義との繋がりの証拠として追及された。

ロ
ロジャー・ロブ(ジェイソン・クラーク)

ロジャー・ロブ(ジェイソン・クラーク)

原子力委員会(AEC)の特別弁護人。1954年のオッペンハイマー保安聴聞会で検察側を担当し、オッペンハイマーや証人たちを厳しい尋問で追及した。オッペンハイマーを裏切り者だと確信し、過去の共産主義者との関係を執拗に追及する冷酷な「検察官役」として描かれる。後にニクソン大統領により連邦控訴裁判所判事に任命された。

ウ
ウィリアム・ボーデン(デヴィッド・ダストマルチャン)

ウィリアム・ボーデン(デヴィッド・ダストマルチャン)

米国議会合同原子力委員会の元事務局長。1953年11月、FBI長官J・エドガー・フーバーに宛てて「オッペンハイマーはソ連のエージェントである可能性が高い」と告発する書簡を送付した。映画ではストローズがオッペンハイマーの機密ファイルをボーデンに渡し、彼を通じて告発を行わせたと描かれている。

ハ
ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン)

ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン)

第33代アメリカ合衆国大統領。原爆投下の最終決定者。戦後、オッペンハイマーがホワイトハウスを訪問し「私の手は血で汚れている」と苦悩を吐露した際、ハンカチを差し出して「あの泣き虫を二度と入れるな」と側近に命じた。1946年5月のアチソン宛書簡でもオッペンハイマーを「泣き虫の科学者」と記した。

フ
フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド)

フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド)

ロバートの8歳年下の弟で素粒子物理学者。1930年代後半に妻ジャッキーと共にアメリカ共産党に入党し、兄ロバートを党の集まりに誘った。この事実がロバートの保安聴聞会で共産主義との繋がりの証拠として追及される大きな要因となった。後に非米活動委員会で証言を強いられ、ミネソタ大学の職を辞任。その後サンフランシスコにエクスプロラトリアム(科学博物館)を設立した。

関係性一覧

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  • ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン) →「泣き虫」と軽蔑 →J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン) は J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) に対して「「泣き虫」と軽蔑」の関係です。
  • J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) →原爆投下の苦悩を吐露 →ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン)J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) は ハリー・S・トルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン) に対して「原爆投下の苦悩を吐露」の関係です。
  • J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) →兄弟 →フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド)J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) は フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド) に対して「兄弟」の関係です。
  • フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド) →共産党への接点の要因 →J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド) は J・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー) に対して「共産党への接点の要因」の関係です。

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